取り組んだ内容
【取組(1)】 Ⅰ.働き方・休み方改善 |
1 労働時間管理 |
年次有給休暇をはじめとする休暇の取得を促進している |
【取組(2)】 Ⅱ.職員の健康支援 |
2 労働安全 |
職員のメンタルヘルス教育研修を実施している |
【取組(3)】 Ⅲ.働きやすさ確保のための環境整備 |
1 仕事と子育て・介護等の両立支援 |
院内保育所や提携保育所等を整備している |
取り組みのきっかけ、背景、取り組み前の問題点
弊社は平成17年9月に開院した「坂の上ファミリークリニック」を中核事業所とする医療法人であり、現在は有床診療所(坂の上在宅医療支援医院)、介護付有料老人ホーム(坂の上ガーデン幸)、介護老人保健施設(坂の上ろうけん曳馬野)、訪問介護サービス事業所、居宅介護支援事業所等、など複数の医療・介護の事業所を抱える法人へと成長した。しかし法人の急激な拡大に伴い、職員の定着化が進まない、職場環境に魅力がないといった様々な問題が発生したことも事実である。また医療・介護という業種の特徴として女性社員が7割以上を占めるという特徴もあり、そうした状況を踏まえ、男女を問わず職員がより働きやすいと感じる環境をを整え、さらには男性同様に女性の活躍する場を増やすことが必要だと考えてきた。平成28年4月からは「夢の職場 創造・改善・実行委員会」を立ち上げ、組織体制の再構築、職員相互の一層の連帯感と責任感、やる気を引き出し、当地一番の「夢の職場づくり」を目標として様々な施策を実施してきた。
取り組み対象
- 取り組み対象
医師,コメディカル,看護職
- 取り組みの中心部署・人物
事業本部 総務課
- 取り組み詳細
・「法廷を上回る3時間短縮の育児・介護短時間勤務制度」。育児・介護休業法では3歳未満の子に対しては2時間短縮まで、就学前の子については努力義務だが、弊社の場合は就学前の子を養育する場合は最大3時間所定労働時間を短縮できる制度となっている。これによって保育園の迎え等にも行くことができ家庭との両立に役立っていると思われる。
・学童保育のための時差出勤勤務は、放課後児童健全育成事業所を利用する子を養育する職員は、8:30~17:30の勤務を8:00~17:00に変更することができるというもの。
・また、子供を預けたい時には法人内保育園「こころ保育園」を利用可能。対象年齢は4か月から5歳児(就学前)で、保育時間は月曜日から金曜日の8:00~18:00まで。定員は12名となっており、当保育園は単に職員の子供を預かるだけではなく、同じ敷地内に高齢者施設があるため、高齢者と気軽に交流することができ相乗効果が期待されている。
・メンター制度。これは新入職員の定着化(リテンション)と早期戦力化を目的とした制度。年齢や立場が比較的近い先輩が、新入職員の細かな不安や悩みに対して相談にのり、入社1年後も新しい職場でイキイキと働いていることを目標としている。入社後3か月を1クールとして実施し、メンターになる職員には事前にレクチャーも実施している。
・人事異動者への声掛け制度。弊社はもともと人事異動自体がほとんどない法人だったが組織や業務の拡大に伴い人事異動を行うようになった。職員によっては大きなストレスを感じる者が少なくなく、そこで異動後、直属上司、職場長が折に触れ声をかけ、様子を見守りし、事業本部へ報告し、それに基づき事業本部長が「声掛け」をするというシステムを構築することにより、異動に伴う不安感を払しょくし新しい職場で力を安心して発揮してもらおうというもの。
・パート職員の土日祝日出勤特別手当、半日公休制度など新たな施策も追加実施。
実施後の成果
Ⅰ.働き方・休み方改善_成果 | ||
1 労働時間管理 成果 | ||
年次有給休暇の取得率が上がっている | ||
成果の出た対象 | ☐医師,☑コメディカル,☑看護職,☐事務職 | |
成果に影響を与えた取り組み | 【取組(1)】 | |
成果指標 | ・施策全般の影響として有給取得率が男性71%、女性83% |
Ⅱ.職員の健康支援_成果 | ||
2 労働安全 成果 | ||
過労・メンタル等により出勤していない者が増えていない | ||
成果の出た対象 | ☐医師,☐コメディカル,☐看護職,☐事務職 | |
成果に影響を与えた取り組み | ||
成果指標 | ・メンター制度の実施 H31年度新入社員20名に対し実施 |
Ⅲ.働きやすさ確保のための環境整備_成果 | ||
1 仕事と子育て・介護等の両立支援 成果 | ||
育児休業取得後の復職者数が男性職員・女性職員ともに増えている | ||
成果の出た対象 | ☐医師,☐コメディカル,☐看護職,☐事務職 | |
成果に影響を与えた取り組み | ||
成果指標 | ・法定を上回る3時間短縮勤務の実施 |
これまでの取り組み成果に対する院内の声・反応
・有給休暇の取得率が高いことに関しては職員間でも一定の評価をいただいていると思います。そもそも有給休暇は労働者に与えられた正当な権利ですが、その取得にあたって取りにくい雰囲気は当法人にはあまり見られないと思います。
・短時間勤務制度の利用については、子育て中の女性職員が一定数在職していることもあり、ストレスフリーで利用されています。
・メンター制度につきましては、導入当初はとまどいや不安も見られましたが、マニュアルが整備されたり、制度そのものが浸透してきたこともあり、離職率の低下につながっています。
今後の課題等について
・短時間勤務については、育児だけでなく介護に関する利用の促進も視野に入れる必要があると思います。また、治療と仕事の両立(復帰プログラムの策定、治療者への支援策)も今後の課題として検討の必要があると思います。
・政府主導の働き方改革の一環として、多様な働き方、人生における仕事のやりがい、生きがい等を総合的に実感できる体制づくりを目指していきたいと思います。
取り組み・提案者概要
- 取組者
- 法人全体の取組
- 法人名
- 医療法人社団 心
- 病院名
- 坂の上在宅医療支援医院
- 法人(病院)の開設主体
- 医療法人
- 所在地
- 静岡県浜松市中区幸4丁目36-2
- 主たる医療機能の特徴
- 慢性期機能
- 一般病床
- 病床数: 19
- 入院基本料:
- 療養病床
- 病床数:
- 入院基本料:
- 結核病床
- 病床数:
- 入院基本料:
- 精神病床
- 病床数:
- 入院基本料:
- その他病床
- 病床名:
- 病床数:
- 入院基本料:
- 一日あたりの平均外来患者数
- 5人(平成30年度数値)
- 一日あたりの平均在院患者数
- 13.7人(平成30年度数値)
- 一般病棟の平均在院日数
- 18.8日(平成30年度数値)
- 病床稼働率
- 93%(平成30年度数値)
- 職員総数
- 21人(平成30年度数値)
- 医師
- 1人
- 看護職
- 10人
- 医師事務作業補助者
- 3人
- 看護補助者
- 7人
- 医師の交代制勤務の有無
- あり
- 看護師の交代勤務の状況
- 2交代制(変則含)
- 勤務環境改善についての表彰・認定等について
- 平成30年度浜松市ワーク・ライフ・バランス等推進事業として認証された。(平成30年11月15日)